放っておかないで!看護師に多い職業病【腰痛】
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放っておかないで!看護師に多い職業病【腰痛】

どんな職場が腰痛になりやすい?特徴を紹介

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腰痛になりやすい職場の特徴

看護師の腰痛の原因は複雑ではっきりしない部分も少なくありません。患者の介助もその1つではありますが、職場の環境そのものが原因になることもあります。

腰痛になりやすい職場の特徴

腰痛につながりやすい職場環境とは

厚生労働省の指針に記載されている腰痛を引き起こす要因の1つ「環境要因」は、職場の温度や湿度、床の状態、照明、作業条件などのことです。例えば、温度についてです。今はほとんどの職場で冷暖房を完備しています。適切な温度が保たれていれば働きやすいと感じますが、設定温度が低すぎたり、高すぎたりすることもあります。働いている中で「今日は涼しすぎる」と感じた経験はありませんか。寒さを感じる環境で働き続けると、筋肉組織の血流が低下し、腰痛のリスクが高まります。また、入浴介助などのように湿度が高すぎる状況で働き続けるのも注意が必要です。湿度が高いと汗が発散されやすく、疲労も蓄積するので腰痛につながりやすくなります。
このように職場環境によって体の状態も変わるため、場合によっては腰痛を引き起こしてしまうことがあります。

労働条件にも注意

職場環境の中で特に注意したいのは労働条件です。休憩が十分ではない、勤務体制に無理がある、教育や指導が不十分、といった環境は負担が大きく疲労が蓄積しやすいので腰痛を悪化させる可能性が高いです。
また、直接的な原因ではありませんが、床の状態や照明なども腰痛を引き起こす要因の1つです。いくら気をつけていても床が滑りやすいなど状態が悪ければ、看護師も転倒や足を踏み外す危険性があります。変な力が加わるので腰にも負担をかけてしまうでしょう。
さらに、事務作業や看護記録の作成などの作業はナースステーションなど机があるところで行いますが、職場によっては机や電子カルテを入力するパソコンがないなど設備が不十分なところもあります。座って仕事ができず、立ったり、前屈みになったりと不自然な姿勢で作業を強いられると腰に負担がかかってしまうため、腰痛を悪化させてしまいます。

人員が少ない・設備が不十分な職場

人員が少ない職場も注意が必要です。療養病棟、慢性期病棟、整形外科病棟などのように身体介護が必要な患者が多い病棟は、食事介助や入浴介助、体位交換、移乗など大変な労力を必要とする業務も少なくありません。中腰や無理な姿勢で作業することもあるので慢性的な腰痛を引き起こしやすい環境です。人員が不足していると少ない人数で仕事を回さなければならないため、さらに負担がかかってしまうでしょう。
また、電動ベッドが設置されていない、移乗などに必要なグッズが充実していない、など設備が不十分な職場も腰に負担をかけやすいので注意が必要です。

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