看護師のように医療・福祉分野で働いている人は腰痛を起こしやすいといわれています。痛みに耐えながら仕事をしている人も少なくありませんが、悪化すると看護師の業務がままならなくなってしまいます。
ベッドからの移乗や排泄介助、入浴介助など患者と距離が近くなる動作は前屈みや中腰の姿勢で行うことが多いです。しかし、この姿勢は腰に負担をかけやすいため、日常的に行うことで腰痛を発症する可能性が高くなります。また、移乗や入浴介助など患者の体を持ち上げる動作も多いのですが、そのような動作は腕や腰に負担がかかってしまうため、腰痛の引き金になります。
その他、看護師に必須の看護記録の記入も腰痛を起こしやすい動作の1つなので注意が必要です。看護記録はイスに座って行いますが、長時間座っていると腰に大きな負担をかけてしまいます。中腰のように不自然な姿勢で作業しているわけではありませんが、座って動かないままでいることも腰痛につながってしまうので気をつけなければなりません。
腰痛が進行・悪化するとぎっくり腰や腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症などの疾病につながってしまう可能性があります。どのような疾病なのか、1つずつ説明します。
ぎっくり腰は誰にでも起こり得る疾病ですが、重いものを持ち上げたり、腰をひねったりした時に起こりやすいといわれています。ぎっくり腰という名称が広く浸透していますが、正式には急性腰痛といいます。腰が痛んだり、曲がりにくくなったりする症状が現れ、改善するまで数日から1週間程度かかります。しかし、その後も痛みが長く続き、腰痛が慢性化するケースもあります。
腰椎椎間板ヘルニアは背中の骨と骨の間にある「椎間板」が後方に突出し、神経を圧迫することで腰痛を引き起こす疾病です。椎間板は背骨にかかる衝撃を和らげるクッションの役割をしていますが、普段の姿勢や加齢などで徐々に劣化していきます。椎間板ヘルニアの主な症状は腰の痛みや下半身の神経痛、足が動かしにくくなる、などです。症状が悪化すると歩行障害や排尿障害、排便障害になることがあります。
腰部脊柱管狭窄症は脊柱管と呼ばれる背骨の神経の通り道が狭くなる疾病です。腰を酷使することで脊柱管に接する靭帯が徐々に厚くなり神経が徐々に圧迫されると、下半身がしびれたり、歩行時に痛みが現れたりします。また、下半身の筋力が低下したり、足に重だるさを感じたりすることもあります。歩く度に腰痛や下半身の違和感に悩まされることになるので、看護師の仕事に悪影響を及ぼしてしまうでしょう。
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腰痛を悪化させたくないなら日々の業務で腰に負担をかけないことが大切です。職場環境が非常に重要になってきますが、看護師の負担軽減を考えている職場かどうかはどうやって見極めればいいのでしょうか。
まずは体の歪みを整えるために姿勢を正すことを意識しましょう。体を柔らかくすることで腰への負担が軽減できるからです。また、余計な力が入らないように、ボディメカニクスを活用するのもおすすめです。